コーヒーに含まれる成分で一番有名なのはカフェインですが、実は他にも人にとって有効な成分が含まれています。
それが”クロロゲン酸”。
このクロロゲン酸が度々テレビ等でも取り上げられて話題になっています。
そんなクロロゲン酸の効果などについて解説していきます。
クロロゲン酸とは？
クロロゲン酸とは、植物などに含まれているポリフェノールの一種。
このポリフェノールがコーヒーの苦味や香りのもととなっています。
クロロゲン酸も含めて、コーヒーには様々なポリフェノールが含有しており、総称としてコーヒーポリフェノールと呼ばれています。
実はこのコーヒーポリフェノールですが、コーヒー豆に含まれている成分量はカフェインよりも多いのです。
ポリフェノールとは？
ポリフェノールとは、植物が生成する抗酸化物質です。
ポリフェノールが含まれている有名なものといえば、お茶のカテキン、赤ワインのアントシアニンです。
このカテキンやアントシアニンもポリフェノールの一種となります。
コーヒー1杯（約140cc）で約280mgものコーヒーポリフェノールが入っており、一般的な緑茶の約2倍相当となります。
クロロゲン酸の効果
抗酸化作用（アンチエイジング）
ポリフェノールの代表的な効果の一つが、活性酸素を抑制する抗酸化作用です。
人間の体内では常に活性酸素を産生させ、体内の様々な成分と反応し、免疫機能の向上などに必須の重要な成分となります。つまり、活性酸素の働きによりウィルスを除去しているってことです。しかしこの活性酸素が体内で過剰になると細胞傷害をもたらします。具体的にはガンや老化などを促進すると考えられています。
簡単にまとめると 活性酸素 ＝ 老化の原因
活性酸素を抑制することで日々の老化現象を遅らせようということです。
この抑制に一役買うのが抗酸化物質（ポリフェノール）です。
赤ワインを飲んでるいると健康だとか、若々しいと言われる所以ですね。
クロロゲン酸が美容に良いと評判になった理由の一つです。
糖質の吸収を抑える（血糖値が上昇しにくい）
クロロゲン酸には糖質の吸収速度を低く抑える効果があります。
日々の食事で摂取した炭水化物や糖類は、消化されて糖分などに分解されます。その糖分が血液中にどのくらい含まれているかを示す数値が血糖値です。この血糖値が上昇するとインスリンというホルモンが体内で分泌されます。インスリンの効果によって、血糖値を下げようと体内で自動的に調整されています。あまりにも血糖値が高い状態が続くと、このインスリンを生成している膵臓の働きが低下し、必要なインスリンが分泌されなくなります。その結果、糖尿病への危険性が高まっていきます。
糖尿病を避けるためにも、血糖値の上昇（血糖値スパイク）は極力抑えなければなりません。
クロロゲン酸は、食後の血糖値が上昇するのを抑制する効果があるといわれています。
成人男性の4人に1人が糖尿病もしくは予備軍であると言われています。なぜなら日本人はインスリンを放出する力が低く、細胞の量も加齢とともに減りやすいのです。
しかしクロロゲン酸を摂取することでインスリン分泌にとって大事な膵臓を回復させる可能性があることが判明しました。高血糖が原因となる糖尿病などの生活習慣病の予防に効果が期待されています。コーヒーをよく飲む人は糖尿病などの病気にかかる可能性が低くなる傾向があったとの研究結果もあります。
カフェインによるメリット・デメリット
メリット
疲労回復
神経や筋肉を刺激するので、疲労回復効果が見込まれる。
目が覚める
交感神経を優位にする働きがあるので、眠い（副交感神経が優位）場合にカフェインを摂取すると眠気が覚める効果があります。
デメリット
胃が荒れる
カフェインが胃酸の分泌を促すため、空腹時にブラックコーヒーを飲むと過剰に分泌された胃酸により胃が荒れる可能性があります。
その場合は、ミルクを入れてカフェオレやカフェラテ、カプチーノにすると胃酸が抑えられます。もしくは食事中ないし食後のブラックコーヒーであれば問題ありません。
利尿作用、覚醒作用、血圧上 等々
クロロゲン酸を効率的に摂取するには
浅煎り豆
クロロゲン酸は熱に弱いため、焙煎するほどに含有量は減っていきます。生豆が一番多くのクロロゲン酸を含んでいるので、焙煎は浅煎りがおすすめです。
抽出方法
サイフォン、ドリップ、インスタント、缶コーヒーのそれぞれのコーヒー中に残っているクロロゲン酸を調べると、ドリップ≒サイフォン＞インスタント＞缶コーヒーという順番になりました。
インスタントコーヒーや缶コーヒーにはかなり微量のクロロゲン酸しか含まれていないので、クロロゲン酸を狙うなら浅煎り豆を使用したドリップコーヒーもしくはサイフォンコーヒーがおすすめです。
まとめ
・クロロゲン酸は体に良い成分。血糖値の上昇を抑える効果あり。
・コーヒーはアンチエイジングにも最適。
・コーヒーを飲み過ぎるとカフェインによるデメリットが大きくなるので、1日3～4杯に。
・クロロゲン酸が一番効率的な摂取方法は浅煎り豆をドリップ or サイフォンで入れたブラックコーヒー。
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